耽美的な作風が魅力的な赤江瀑が書いた小説の秘密

赤江瀑の作風と魅力

現在において出版されている小説の数はかなり多く、今後も増えていきます。

そして、昭和から平成にかけて、活躍していて、今でも熱烈な愛読者がいて、玄人向けの小説家がいます。その小説家の名前は赤江瀑です。

作家赤江瀑はいくつか代表作があるので、紹介していきます。個人的におススメ出来る小説は「八雲が殺した」という小説です。

作家赤江瀑が書いた小説の紹介

八雲が殺した

この小説は短編集で、小泉八雲が世間に公表した怪談について考察した場面があり、その怪談のムードを残したまま、物語が展開していくので、情緒を揺さぶられてしまいます。

その他に異性の魅力に取りつかれた男性の気持ちを情熱的なまでに語っている短編があり、とても色気があります。

日本の文化が残した遺産がキーワードになっているミステリー要素がある短編もあるので、この一冊だけで作家赤江瀑の真骨頂を堪能する事が出来ます。

罪喰い

他にオススメ出来る小説が「罪喰い」です。

この小説も短編集で、特に表題作に出てくる奈良時代に残された資料を読み解く描写が素晴らしく、この描写でも謎を解き明かそうとするミステリー要素がある小説と感じる事が出来ます。

他に短編でテーマにしているのは歌舞伎やサーカスなどで、いずれも読んでみれば日本の総合芸術を堪能する事が出来ます。

サーカスを舞台にしたサーカス花鎮という短編は、弟に無理をさせないように学校に行きながら働く兄の心理描写が綿密に語られています。

しかも兄が頑張って働きながら夜間学校に通い、卒業しようとするのですが、弟も同じく夜間学校に通おうとすると、兄は必死になって止めて、感情が爆発する場面がとてもやるせないです。

この短編では、兄が夜間学校で働いているという設定ですが、夜間学校で働いていない人が読んでも兄が苦労して頑張る事に共感出来ます。

赤江瀑名作選 (学研M文庫―幻妖の匣)

他にオススメ出来る小説は「赤江瀑名作選 (学研M文庫―幻妖の匣)」です。この小説は作家赤江瀑が書いてきた短編の集大成で、作家によるインタビューが載せられていて作家が今マンでの人生で生きて感じた事、思想を垣間見る事が出来るのでとても貴重です。

この本のページ数は全部で735ページもあるので、作家赤江瀑の小説に興味が出てきて、まずは知ってみたいと思っている読書マニアの人におススメ出来ます。

作家赤江瀑の小説の作風について

作家赤江瀑の小説の作風についてですが、まず一言で言いますと、とにかく耽美的だという事です。

具体的に書きますと日本古来の時代から残っている文化遺産や工芸品、伝統文化、演劇、京言葉などによる描写が美しいという事です。

特に京都の文化について詳述されている短編が多く、京都という町に興味を持っている人に強くおススメ出来ます。
京都府は現在日本の中でも特に観光客が訪れやすい場所ですが、作家赤江瀑の小説を読んでいくと、京都の町の裏側や建築について詳しく知る事ができるので、読んでいると京都の教養が知識としてついてきます。

京都以外にも奈良県を舞台にした短編も残しているので、日本の伝統文化がたくさん残っている奈良県の事も小説を通して知る事が出来ます。
京言葉についてですが、特に登場人物のセリフに京都の人の言い回しが出てくることが多く、自然な京都人ならではの会話を聞く事が出来ます。

日本ならではの文化だけでなく、西洋の文化財や空想の動物がテーマの短編があり、いずれも読んでいて深い余韻をもたらしてくれます。

赤江瀑がテーマにしている物はいずれもロマンを感じさせるものが多くて、テーマにしている物を辞書や資料などを通して調べていくと、より記憶に残りやすいので、作家赤江瀑の小説を読む時は手元に資料を揃えていくと、作品の理解感が深まります。

作家赤江瀑の小説を愛読している作家は多いです。

有名なのが現在でも現役のミステリー・時代劇作家として活躍している皆川博子や女性ならではの目線で語られた小説が特に人気がある作家瀬戸内晴美などで、人気が高いです。

またホラーや時代劇を書き続けてきた作家森真沙子を作家赤江瀑の小説を読んでいて、作品に対してのコメントを残しています。

今でも人気がある作家赤江瀑ですが、小説を通して見ると芸能の奥深さを堪能出来る様になり、小説を読みながら芸能の様子が頭の中でイメージする事が出来ます。
また人生の出来事を劇的に描く作風にも特徴があり、文学ならではの凄さを堪能する事が出来ます。

実は作家赤江瀑は山口県出身で、出身大学は東京にある大学、日本大学です。藝術学部に所属していたので、大学在籍中に勉強した芸能の教養が小説の中でも生かされているかもしれないです。