骨董品の価値と魅力
「この茶碗は伯父から絶対に売ってはいけないと、受け継いだのです。その伯父を信じて1,000万円!」
骨董品とアンティークと聞くと古いものというイメージが先行しがちです。しかし、そこに隠された価値を見出すことは、鑑定士やコレクターの好奇心をそそるポイントなのです。
鑑定結果は「1,000円!」
「伯父さんの気持ちがこもっています。これからも大切になさってください」
んな無理な・・・
美しい骨董品の世界と世間での扱い
骨董品は、もちろん現在ではすでに廃盤になっていたり、生産中止になっているわけで、その経緯もとても興味深く、工程や品質、デザイン、色合いなどで価値の良し悪しがわかります。
定価で購入した陶器でも、のちに有名なブランドとして倍以上の値段がつくような品々もあります。別に何百年も前の話しではないのです。昭和のブリキのおもちゃだって、そうでしょう。
そのため、陶器の出どころや製造年月日など詳細な経緯を知ることはお宝発見に繋がります。特に歴史ある欧米の陶器は高級アンティークとして、オークションに出されるような品々も多くあります。私には立ち入るお金もありませんが。
しかしながら、巷で行われている青空市馬やアンティークショップには、それに順ずる価値のあるものを発見できる可能性もあるのです。
骨董品の価値は時代で変化する
また、後に有名になったブランドが期間限定で発売しているものであっても、数十年後、数百年後は倍以上の価値になることも考えられるので、新品を購入する際でも是非とも考慮したいポイントです。
歴史的に有名なヨーロッパの王室が代々使用して陶器や食器、アクセサリーなどは世界に一つしかない品々の特注品が多いと言われています。そのため、高価なアンティークは博物館や美術館に保管されています。
また、持ち主が自分の財産の一部として持っている場合もあります。
チャリティーとして貴重なアンティークを誰かに譲渡する場合も考えられますが、金銭と同様に細かいやりとりなど弁護士を通すような貴重なものもあるのです。
金額の目安は当時の価格より10倍以上の値段がついていて、保存状態が良好であるかどうか専門の鑑定士が審査します。また、それを欲しい人がいるかどうか人気度や注目度も考慮されます。
当時はとても煌びやかな品でも、時を経て石のような価値になるものもあります。
その為、買った理由、持っている価値、手放す時期がとても重要に物事を大切にする気持ちにもさせてくれます。見るものを虜にさせるほど美しい骨董品は、そこにあるだけで、雰囲気や気分を華やかにさせてくれるのです。
値段だけではない自分だけの魅力があるものを、見極めて持つことも重要な視点と価値観です。それがひとりよがりだとしても、大きな幸福感に繋がっていきます。
骨董品のコレクターになってもいいじゃん
アンティークを好きすぎるあまり、家の中が古いもので埋まっているなんて人もいます。
でも、昔から古いものが中々捨てられず取っておくタイプに、意外と価値のあるお宝アンティークが眠っている可能性があります。
先祖代々受け継がれているだたの絵が、実が、著名な画家によって描かれていた世界にたった一つの芸術作品である場合もある事は、テレビでもよく目にしますよね。
そして、長い歴史の中で、創造と破壊が繰り返されても、運よく残されているものもアンティークです。
元の持ち主から持ち出され、長い間日の目を見なかった家宝などもあるのです。世界にはそれぞれの創造物と個性的で独特な美しい陶芸、工芸、芸術作品がたくさん存在しています。
有名画家が自分の絵を二度と同じものが描けないほどの、巧妙な作品もあります。だから価値があり、見るものを魅了するのです。
全てが同じもので埋め尽くされていれば、その一つひとは何の価値もなく、ただの商品で消費されるだけです。捨てるに値する物事と対比させ、古いものと新しいものを比べても同等のものでない品質を保つことも大変な作業です。アンティークの魅力はその保存状態でもまた、十分に鑑定できます。
後世に影響を与えるアンティークの存在
修復可能な歴史的建造物や絵画などもそれだけの価値があるように、一度壊れた繊細なアンティークは現在の技術を持っても困難な場合があります。
だからこそ、当時の技術やデザイン、趣味嗜好を把握することができ、さらに進歩したものを生み出すことができるものと考えられています。その為、たかがアンティークと思われているものでも、芸術家や技術者、建築家や職人にも大きな影響を与える教材ともなるのです。
一般のコレクターでも代々伝わる王室ご用達の品々が好きで、様々なブランドを把握していることにより、見る目を養えます。好きが高じてアンティークファンだとしても、たまにお目にかかれるお宝に感動する楽しみがあります。
年齢に関係なくブランド志向と同様に、歴史あるファションや流行を敏感に取り入れる時代はいつでも同じなのです。完成が磨かれる古き良き骨董品と、新しいものを創造し表現して作り上げることは今も昔も同じ。
だから素敵なアンティークを探すことは楽しみであり、後世に繋げるために大事に保管し続ける努力も必要なのではないでしょうか。
あなたもアンティークの世界にちょっと足を踏み入れてみてはいかがでしょうか?
私は絵画を中心に、お小遣いがたまったら買う程度で、もっぱら見物係が悲しいところですが、それでも十分楽しいですよ。