クラウド型で激化!税制変更にも対応できる財務会計ソフト今後の展望

財務会計ソフトなら最新の税制にも対応

クラウド型なども加わって、広く普及が進む財務会計ソフト。
明年10月に控えた消費税10%実施など、業務に携わる方を始めユーザーの方々は、税制が改まる度に戸惑う場面も見られるのではないでしょうか。

消費増税対策も安心の財務会計ソフト

昨今使われている財務会計ソフトの殆どは、保守契約をする事によって新税制に対応したプログラムを入手できます。ですから、現在使用しているシステムのアップデートを常に心掛ける事はまず一番気を付けたいところです。

損益計算書や貸借対照表さらに税務申告書などを容易に作成できる財務会計シフト。事務コスト削減効果などの有益性が人気を博し、1980年代辺りから一般企業による利用が始まりました。
パソコンの発達と合わせて会計ソフトも進化し、昨今は税制や会社法の改正、又、固定資産税の償却率の変更等の度に、最新バージョンが提供される仕組みになっています。

軽減税率の導入で業務が複雑化

税務は、会計及び経理業務と密接に関わっています。
とりわけこれからは、膨張し続ける社会保障費への対策と景気回復を睨んで消費税は上昇を繰り返す可能性が高いと思われます。
消費税が10%になれば、商品によっては軽減税率が適用されます。商品ごとに税率が異なる訳ですから、当然ながら経理処理が複雑化・煩雑化し、人件費などのコストもかさみがちです。

パッケージソフトの場合ですと、最新版アップデートが有償になる場合がありますが、こうしたコストの上昇を考慮しますと、却って安くなるのではないでしょうか。
その上、最新バージョンであれば、機能性や操作性に優れているだけでなく、新税制に対応した申告書の書式なども準備されます。けちるところではないのです。
税制改正による業務の負担を極力減らすためにも、確実で効率の良い作業環境は必須と言えます。

各社万全の対応

ではここで、各社の人気商品と対応を見ていく事にします。

勘定奉行10

OBCの「勘定奉行10」は、消費税10%など改正の都度、継続的に対応しています。
又、永年サポート体制と銘打って最新のプログラムを提供してくれるほか、後継のシリーズにも無料でバージョンアップ。クラウドへの移行もサポートしてくれます。

弥生会計の18シリーズ

会計ソフトメーカーの老舗・弥生会計の「18シリーズ」。「あんしん保守サポート」に申し込めば、税制・法令改正版及び後継の「19シリーズ」を無償で提供してくれます。

財務応援R4シリーズ

エプソンの「財務応援R4シリーズ」は、簡単入力がウリとなって人気を集めています。
「ソフトウェア年間保守サービス」に加入すれば、税制・法令改正や機能アップが有るごとに、対応プログラムを提供してくれます。インターネット経由で自動ダウンロードし、最新のプログラムが利用可能です。

その他のメーカーにつきましても同様のサービスが提供されているようです。税制改正をにらみ、初期の段階で保守契約を済ませる事が大切です。

クラウド型も加わってシェア争いが激化

さて、2016年に経済産業省はフィンテックの活用促進を目的として、中小企業に対してクラウド型会計ソフトの積極的な使用を促す政策を発表しました。
こうした経緯もあって、最近はクラウド型の会計ソフトの普及が進んでいます。

クラウド型は常にバージョンアップが図られる

クラウド型会計ソフトは、ネットでパスワードなどを入力してログインすれば利用できます。パソコンにソフトをインストールするといった手間がかからず、しかもバージョンアップが無料でこまめに為されるので大変便利なものです。これだと法改正などがあっても慌てる必要が無いのが最大のメリットです。

当初、利用料は月額制あるいは年額制が主でしたが、弥生株式会社が個人事業主用のクラウド型会計ソフト「やよいの白色申告 オンライン」の永年無償化に踏み切りました。
これを機に、無料のクラウド型会計ソフトがじわじわと浸透しています。



クラウド会計ソフトは、ネットバンキングも含めて銀行口座の入出金や、クレジットカードを利用した際の履歴などが、自動的に会計ソフトに反映できる仕組みになっております。
つまり、その都度入力する手間が省けるという訳です。
こうした利便性が買われ、最近ではメガバンクなどの銀行と、クラウド会計ソフトを運営する企業とが連携する動きもあるのです。

データバックアップにはクラウド型

それからもう一つ、クラウド型会計ソフトには見逃せない利点があります。
それは、データのバックアップが万全で、しかも簡単になるという点です。

従来であれば、会計ソフトを使用の際、操作ミスなど万が一の事態に備えてUBSメモリなどの外部記憶媒体にデータを移し替えるなどしなければなりませんでした。これに比してクラウド型会計ソフトでは、入力したデータはユーザーのパソコンではなく、クラウドサーバーに保管されます。

これだと会社のパソコンが故障したり、ウイルスに感染したり、セキュリティ面での不備があったりしてもデータが消失するという事態が避けられます。
ですからバックアップしたデータの保管や管理の手間が大幅に軽減できるばかりでなく、安心して利用できる仕組みになっています。ただし、クラウド型会計ソフトは、特殊な業種とか、複雑な会計処理には対応できていない場合が有る様ですので、注意が必要ですね。